projects



マーロン・グリフィス/PHANTOMS
Marlon Griffith/PHANTOMS





《CECILE》2009年Port of Spain, Trinidad


《SYMBIOSIS》2007年 Cage Gallery, Kingston, Jamaica


《Runaway Reaction》2008年 Gwanju Biennale, South Korea


カリブ海に浮かぶ島、トリニダード・トバゴ出身のアーティスト、マーロン・グリフィスは故郷で毎年開催されるカーニバルのコスチュームデザイナーとしてキャリアをスタートさせた。
参加者や会場を華やかに飾るその装飾や、誰もが共有できる祝祭的なムードをもつカーニバルの要素は、彼の作り出すアートにも大きな影響を与えている。彼の作品もまた、他者の参加を歓迎するダイアローグ、パフォーマンスであったり、はかなく刹那的であったりという、カーニバルの源流を踏襲したものである。
知覚に対する根源的な問いへの試みを続けるその制作スタイルは、切り子の文様のような伝統的な意匠を用いながらも、その手法だけに頼ることなく人々を巻き込みながら、今日的な問題を告発している。
ヴィジュアルアートとパブリックアート、そしてパフォーマンスを融合させたアート作品は、批評的かつ詩的に我々の社会、文化、環境に呼応する新たなイメージと物語を紡ぎだしてくれるだろう。
制作の拠点を日本に移してから初の個展となる今回の展覧会は、セラミックスペーパーを素材とした仮面(マスク)、光と影を用いたインスタレーション[PHANTOMS(亡霊達)]をN-MARK B1の空間で展開する。
今回の作品は小泉八雲の『怪談』で広く紹介された昔話、「耳なし芳一」からインスピレーションをうけ制作を進めている。
この話は、主人公が体中に経を書き記し、身体を「覆う」ことで亡霊から身を守ろうとする話である。今作では「覆うもの=マスク」を用いた表現を試みる。
マスクとは元来、顔を隠し身を守るもの、また人を偽ることの象徴だと言える。しかしいつかは引き剥がされるものでもあり、隠匿と暴露という相反するイメージを有するユニークなモチーフである。例えば一見無表情な表層にもかかわらず、演者によって豊かな仕草が表現される能面がそれに近いかもしれない。
彼が作り出すマスクから生まれる光景は、様々なPHANTOMの表情を映し出す。
そして私達はそのマスクによって何を覆い、何を露見するだろうか。


マーロン・グリフィス略歴
アーティスト・レジデンス2005美濃・紙の芸術村事業(岐阜県美濃市)、2007Edna Manley College of Visual and Performing Arts(ジャマイカ)、 2010-11Popop Studios, Nassau(バハマ)、2011Art Omi, Ghent, New York(ニューヨーク)
グループ展2009South-South: Interruptions & Encounters(トロント)、2010Global Caribbean(マイアミ)、2011Wrestling with the Image: Caribbean Interventions, Art Museum of the Americas(ワシントン)、 2011 Krannert Art Museum(シャンペーン)、2008 7th Gwanju Biennale韓国・光州ビエンナーレ(韓国)、2009 CAPE09ケープタウンビエンナーレ(南ア) 、2012 MANIFESTA 9 Parallel Projects 2012ベルギー・マニフェスタ9(Hasselt, Belgium)※2013年8月 あいちトリエンナーレ2013参加予定(愛知)

マーロン・グリフィスHP
http://marlongriffith.blogspot.com/
Facebook(「マーロン・グリフィス / PHANTOMS」展)
https://www.facebook.com/events/506189206093450/


 
大きな地図で見る
2013年3月22日(金)ー4月13日(土)│13:00ー19:00│日・月曜定休│入場無料
〒460-0003名古屋市中区錦2-11-13 chojamachi TRANSIT BUILDING-B1
主催:N-mark│協力:chojamachi TRANSIT BUILDING

展覧会関連企画

オープニング・パーティー
3月22日(金) 19:00ー
N-MARK B1(地下1階ギャラリー)
【参加費】無料

アーティスト・トーク
3月30日(土) 18:30ー
N-MARK B1(地下1階ギャラリー)
【参加費】無料

ワンピース倶楽部交流勉強会
4月4日(木)19:00ー
N-MARK B1(地下1階ギャラリー)【ゲスト】マーロン・グリフィス
【参加費】ワンピース倶楽部会員 500円 
     ビジター 1000円 (ワンドリンク付)
【共 催】ワンピース倶楽部