Enjoy our Art Life

ピンポンパン〜木村崇人発想展

ピンポンパン「エグジビション」
開催日時
2001年7月24日(火)〜8月7日(火)
11:00〜19:00
会場
防空壕(中央区新川1-25-20)

ピンポンパン「発想説明会」
開催日時
2001年7月29日・8月5日(日)の2日間
13:00〜17:00
会場
(株)エイチアイエス本社会議室


■「ピンポンパン〜木村崇人発想展」7月24日〜8月7日
 8月5日、昨年の「APPLE」および今年春の「@PORT」に参加した木村崇人さんの個展と「発想説明会」を訪れた。物理をアートに取り入れた作家は過去にもたくさんいたと思うが、彼の物理現象の取り入れ方は、実社会を視野に入れながらユニークだ。
 初めに個展を訪れると、会場にはこれから実現したいプランをビデオやドローイング、模型を通じて紹介するような内容で、ジャイロの実物も展示されていた。そして「発想説明会」の行われている渋谷H.I.S.へ。これは名前のごとく、会社説明会や商品のプレゼンテーションのようなスタイルで、木村さんが近年取り組んでいる「ジャイロ」「木漏れ日」「磁場・磁石」の各ブースがあり、そこでご本人または係員の人が商品(作品のアイディア)を説明してくる。作品説明のためだけに設けられたこのようなスタイルは、対面式で作家本人から直接説明を聞けて、またお客さんとの対話の中で作家がアイディアをもらう場面もあり、とても面白い試みだと思った。ジャイロについては、"運転者なしに自立して走る自転車"の映像を個展会場で見ていたので、私自身はプラン解説にかなりリアリティを感じることができたけれど、口頭の説明とドローイングだけでそのアイディアをイメージするのが少し難しかったのではないだろうか。こんな現象は物理に詳しくない一般人には信じられないはずで、待ち合い室にその映像が流れていたらかなりインパクトがあったに違いない。一方で「ジャイロ」以外は、基本となる物理科学現象は見本もあり理解できるものの、もっと実現性の高いプランも提示してほしいと思った。「磁場・磁石」では、「精密機器だらけの現代社会ではそんなことしたら困ることが多いのでは?」「あまりやり過ぎてその地域の磁場が狂わないの???」など、私の中では説明を聞きながらマイナス方向に思考が膨らんでしまった。きっと作家本人による解説だったら、いろいろ疑問をぶつけていたと思うけど。
 こんな風に文句を並べてしまうのは、面白いアイディアに期待をしてしまうからなのでご容赦を。早くプランの実物を見せてくださいね。

大友 恵理/Eri Otomo
8月後半になりレジデンスアーティストが集まりはじめ、アーカススタジオはようやく賑やかになってきました。

 N-mark.com
 Copyright 2000.N-mark.com,All rights reserved.