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「イスラエル美術の現在」展
ガイ・バル=アハッド&オープニング編


開催4日前の準備段階から取材を試みたものの、作業が全体的にかなり難行しアーティスト達にもピリピリした空気が漂っていたため、カメラのファインダーは、離れた場所で順調にそして陽気に作業を進めるガイに集中してしまった。

ガイ・バル=アモッツの準備作業風景。彼の作品は、同じくイスラエル人で音楽家のアハッドとのコラボレーション。二人ともロンドン在住。ということは彼らはイスラエル作家であると同時にYBA(ヤング・ブリティッシュ・アーティスト)でもある。ちなみにアハッドは今年のベネチア・ビエンナーレのイスラエル館に参加するとのこと。音楽以外にも舞台など多方面で才能を発揮しているそうなので非常に楽しみ。
ガイ(右)がヘンテコな楽器とスピーカーを制作し、アハッド(左)がリコーダーの調整やそこで流す音楽を担当。「(トイストーリーの)バズみたいでしょ?」と装着して見せてくれた。
ロケットのような形にリコーダーが羽根のように取り付けられている。これに空気圧縮機が接続されていて、専用の付け爪で操作ボールのボタンを押すとリコーダーの音が出る。兵器のような外見と裏腹に神秘的な音楽を奏でるオブジェ。紛争の絶えないイスラエルのイメージを踏まえているはずだ。
こんな感じで設置されている。
オープニング・レセプションの二次会。カラオケ器材を見たとたん、ガイはテーブルにあったコースターに歌う曲を書き出し始めた。彼はカラオケ大好きで、カラオケの作品も作ったことがあるらしい。イスラエルの若手男性アーティスト、ガイとアハッドとギル・シャニがマイクで熱唱。この数日後、ガイやギル達は「パラパラ」を体験したいと、ここに同席した日本の友人達に六本木ベルファーレに連れて行ってもらったそうだ。
左は、ロンドンのアートスクール、ゴールドスミスでガイとクラスメイトだったアーティスト仁木智之さん。
次回は、私がお手伝いする「ミハル・ハイマン・テスト編」をお届けします。
「イスラエル美術の現在」展
会場:埼玉県立近代美術館
開催期間:1月18日〜3月20日


大友 恵理/Eri Otomo
1970年 函館市に生まれる
1993年 弘前大学人文学部人文学科卒業
1998年 CCA北九州リサーチプログラム・キュラトリアルスタディコース終了
2000年 「Here.Now 2000-1997」展に参加
執筆:N-mark「妻有越後の歩き方」、美術手帖9月号「マニフェスタ3」等

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